健康な状態と要介護の中間の状態にあり、介護予防においてキーワードとなるのがフレイルです。身体的機能が低下したり、認知機能の低下が見られ、これらが進行していくと要介護状態になります。
フレイルは、加齢による筋力低下などの身体的なものと、うつ状態や認知症などの心理・精神的なもの、一人暮らしなどで家族とのコミュニケーションや、他人とのコミュニケーションが取れないなどの社会的なもので構成されています。これらが組み合わさり、影響し合うのです。
フレイル状態になると、病気にかかりやすく、ストレスにも弱い状態になります。また、感情のコントロールができないこともあります。死亡率も高まるため、この状態に早い段階で気づく必要があります。
このフレイルは、早い段階から予防や対策をすることで、元の健康な状態になる可能性があるといわれています。フレイルの対策としては、3つの柱と呼ばれている栄養・運動・社会参加が重要です。なかでもフレイルの入り口といわれている社会との関りの減少には、注意しなくてはいけません。積極的にボランティアや地域活動、就労や趣味の活動を行い、他者との交流を持つことが大切です。
また、バランスのいい食事だけではなく、おいしく食事をするために大切な口腔の健康も重要です。他には、適度な運動を習慣にすることもフレイル予防になります。これらのように、フレイル状態にならないことが健康で自立した生活へと繋がります。介護予防において、フレイルを予防することはとても重要です。自然な老化による衰えに対し、早めに対策をとる事が、超高齢化社会に必要です。